enjoy!

軽く足を蹴られる。
…話合わせろってことか…。

 「えー?早く治してよ?」

 「あ、はい。大丈夫ですよ!」

サンキュー蓮。
助かった…。

 「お、もう全員いるな。
  場所変えるけどいいか?」

あたし達は先生に連れられて、視聴覚室に
入った。
うちらが通るときに、廊下はなぜか空けら
れている。
先輩達への黄色い声も熱い。

 「まぁ、都への進出おめでとう。
  まさか、こんなところで満足するわけな
  いよな?」

先生と目が合って、あたしはニヤりと笑って
見せた。

 「もちろん、5日前は調整期間なワケなん
  だけど…。
  今回は…。」

先生がプリントを配った。
…なにこれ。

 「海葉(かいよう)との合同合宿?」

海葉とは、北地区のそこそこ強い学校だ。
あたしが去年の新人戦で負けたのも、確か
海葉だった。

 「明日からな。」

…嬉しいような、嬉しくないような。
隣の歩斗は目がキラキラしてる。

 「楽しそうじゃん!!
  あ、でも学校は?」
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