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鈍い音がするので、振り返ってみると
日花梨先輩がアクエリを床に落としていた


 「え?先輩…?」

 「笹嶋って、あの…?」

 「え、あ…はい。」

 「え?じゃあ、佐倉も合宿に?」

あたしが頷くと、先輩はおでこを抑えた。

 「…信じらんない。
  島田と佐伯ピンチじゃないの?」

 「なんでですか??」

 「だって、西の優勝したペアとベスト8で
  当たるんだよ?」

…ヤバイかも。
島田先輩と佐伯先輩は南で5位、笹嶋さん
達は強豪揃いの西で優勝。
…実力の差はかなりある。

 「…ですね。」
 
 「しかも、ルックスも負けてるし…。
  勝てるところないじゃん!!」
 
 「あんまり関係ないんじゃ…?
  でも、島田先輩達なら大丈夫ですって!
  」

あたしがそういうと、日花梨先輩は眉間にシ
ワを寄せた。

 「はぁ…。ま、アイツら次第か…。
  そろそろ行こうか?」
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