enjoy!

 「…さっきからどうしたの?」

なんか今日の歩斗は変だ。
言いたいことあるんなら言えばいいのに。

 「…夜…自由時間にさ…。」

 「うん?」

 「プリクラ撮りませんか?」

なぜ敬語…!?
てか、ホテルにプリクラあったなんて知らな
かった。

 「いいよ?
  蓮も一緒でしょ?」

歩斗の表情が一瞬曇った感じがした。

 「え!?ああ…そう。」

 「なんだ。そんなことか!」

 「そんなことって…
  オレは…その…。」

 「え?」

 「なんでもねぇよ!」

気づいたら歩斗は隣から消えていた。
…足速すぎだってば。

 「可愛いねぇ、アンタら。」

 「なっ…今井先輩!!」

背後からの声は今井先輩だ。
あたしと歩斗のこと、ずっと見てた!?

 「初々しすぎ!
  てか、むずがゆいわ、なんか!!」

 「何がですかっ!
  別にそんなんじゃ…。」

…ちょっと嬉しいかも。
なんなの?この気持ち。
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