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 「ニブちんカップル誕生か!?」

脇腹を軽くつついた今井先輩はそれだけ
言って先に歩いていった。

 「なんなの?皆…。」

 「どーしたんだよ?
  歩斗に変なことされた??」

今度は蓮だ。
あたしは軽くため息をつく。

 「なんもないし…。
  てか、変なことって何?」

 「変なことって…そりゃ…。」

 「ひゃっ…!」

蓮があたしの首をいきなり触るから、悲鳴
みたいな声が出た。

 「こーゆーこととか?」

 「バカ!
  びっくりしたじゃん…!」

いたずらした子供みたいな笑顔の蓮。
あたしはそんな蓮を攻めることなんて
できない。

 「ゴメンって。
  あとさ、オレ、お前らとプリなん
  て撮る気ないから。」

 「え?それって…?」

 「歩斗とのプリクラデートってやつ?」

蓮はあたしにそう耳打ちして、先に歩いてい
った。

 「な、なにそれー!?」

その前に…皆歩くの速くない!?
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