enjoy!

 「いいバックを打つな。
  体重も意識できている。」

 「ありがとうございます!」

前衛側のレシーブだと、バックでいいコ
ースにショートが打ちやすいんだよね。
ジュニア時代にバックは散々打たされた。

 「それでフォアも打てればな?」

 「ですね…。」

なんか、こーゆーこと言われたら…燃えて
きた。
決めた!フォアを完璧にする!

 「フォアの方が簡単じゃん。
  遠田変わってる~!」

 「あんまりフォアは練習しなかったんで
  すよ。
  でも、バックは人並み以上に打ってき
  ましたから!」

 「言うじゃんか。」

大庭さんが面白そうに笑う。

 「じゃあさ、遠田?
  あとで、乱打しようよ。
  私はあんたのバック側にしか送んな
  い。」

…なめられてる!?
受けてたってやろうじゃん?

 「いいですよ?
  大庭さんのこと本気にしてやりますか
  ら!」

大庭さんがまた笑う。
あたしとの乱打を楽しみにしてるみたいだ。

 「じゃあ、休憩時間にね。」

…久々に感じる武者震い。
ゾクゾクしてきたかも。

 「おねがいしまーす!」
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