enjoy!
…最後の何?
あたしがなんとかショートに返したのをあそ
こからロブで…!?
「今の…なんですか!?」
「手首のスナップを使って、ロブをあげた。
一か八かだったけどね。」
強い…。
なんなのこの人…。
「ありがとうございました。」
「ああ、こちらこそ。」
大庭さんはあたしを残して、水分補給をしに
いった。
「愛華、お疲れ。」
「あ、どうも。」
蓮があたしのアクエリを持って来てくれた。
あたしはそれを一気に飲み干す。
「…いい刺激になった?」
「…もちろん。
あの人をもっと倒したくなったね。」
「ふーん…。よかったじゃん。」
蓮はあたしのペットボトルを捨ててくるとい
ってコートから出て行った。
「遠田さん。」
「あ、笹嶋さん。」
笹嶋さんはあたしの乱打を見ていたらしい。
「お疲れ様。
彼女…大庭っていったっけ?」
「あ、はい。」
「あの人、元後衛だと思うよ。
中ロブも絶妙だったし…。
あと、ライン際からシュート打って入るな
んて前衛なら出来ないと思うし。」