enjoy!
「うっ…。」
この言葉に声を失う。
…先輩ってこーゆー時ズルいよ。
「サンキュー!愛華!」
「あ、ちょっと!!」
先輩はワクワクした表情でコートを見据
えていた。
「一ノ瀬よりも速く!!」
「佐伯よりももっと深く!!」
…結局あたしはこの2人のせいでスマッシ
ュを打たせてもらえなかった。
実は、この戦い…練習が終わってからも続
いたの。
呆れるよね、ホント。
「ひー!疲れたぁ!!」
「もう…勘弁…。
佐伯ぃ、お前強いなぁ。」
「…お前こそ。」
…なんか新しい友情が生まれたりね。
「先輩達、暑苦しいです。」
蓮がタオルを2枚持って言う。
「サンキュ、蓮。」
「お、どーも。」
「あ、蓮。
顔に土ついてる。」
蓮が土を取ろうとして、顔を擦るけど土は取
れない。
「まだついてるって。」