enjoy!

 「…なにそれ。」

名前を聞いただけで、嫌な予感がした。

 「なんかね、ヌルっとしててゾワってな
  る!
  味も最悪だしね!!
  あれだけは勘弁かな…。」

健康によくても、味が悪かったら…アレだ
よね。

 「聞かなきゃよかった…。
  中島も大変だね!」

 「そうかなぁ?
  そうかもね…。」

あたしは思い切って口を開いた。

 「あの!!
  大庭さんって、なんで前衛練習は下級コ
  ースなんですか?」

 「え?
  ああ、詩歌は去年から前衛やってるから
  ね。
  多分、そのことが関係してるんだと思う
  よ?」

やっぱり…。
よく見てるな、笹嶋さん。

 「中島響子ー。」

 「はーい!じゃあ、また!」

中島さんがいなくなったあと、海葉のジャー
ジを着た子がこっちにやってきた。

髪の毛にゆるーくパーマのかかった可愛らし
い女の子。
この子も都大会に出場するんだろう。
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