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「でも思ったでしょ?」
あたしは小さく頷いた。
「…そこは否定しなよ。」
「ですよねー。」
あたしはテーブルに広げられたお菓子の中
からポッキーをつまんだ。
「…お子ちゃま愛華にはわかりませんよ。
」
「お子ちゃまって…。
あたしだって好きな人くらいいます!」
あたしがむきになってそう言っただけで、先
輩は笑い出した。
「そーゆーところがお子ちゃまだよ!」
「なんなんですかー。」
…やっぱり先輩の好きな人って…。
「私、和田が好き。」
「…やっぱり。」
「正直、駆け引きなんてわかんないしさ。
どうすればいいかわかんなかったの。
今は部活第一だしね?」
あたしは無言で頷いた。
…あたしも同じ気持ちだったから。
「珍しいですね、なんか。
いつもなら立場が逆じゃないですか。」
「マジだ。
今日くらいはいいじゃん?」