enjoy!

 「どうって…。
  カッコイイし、優しいし…。
  上手だから憧れてるっていうか…。」

…嘘はついてない。
全部本当のことだよ…。

 「憧れねぇ…。」

一ノ瀬さんが静かにため息をついた。

 「それが…何か?」

 「いや。別に?
  なんかゴメンね。それじゃ!」

 「あ、はい…。」

歩斗の試合…見れるかなぁ。

 「遠田!
  ちょっと聞いた?東梨々香ってヤツの
  こと!!
まぁ、うちの三番手なんだけど!」

次から次へと…。
今度は大庭さんだ。

 「ああ…。まぁ、はい。」

 「今年の都は…混戦かもね。」

 「ですね…。
  東北のNo,1とかいるし…。」

 「でも、あそこは…。
  後衛はそんなんでもなくない?」

…ズバっと言うな、この人は…。

 「でも、勝つ為には前衛の力も必要になっ
  てきますよ。」

…これはあたしの本心なのかもしれないし、
そうじゃないのかもしれない。
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