enjoy!

…結局、部屋を飛び出してきてしまった。
先輩達の部屋にでも行こうかな…。

 「あっれ~?城田じゃね?」

 「げ。一ノ瀬さん。」

げって言っちゃったよ、オレ。
まぁ、確かに会いたくない相手ではあっ
たんだけど。

 「何がげ。だよ!
  どうしたんだ?こんなところで!」

 「…別に。
  いいじゃないですか、オレが何して
  ても。」

スウェット姿の一ノ瀬さんが困ったよう
な表情を見せた。

 「もしかして…笹嶋と愛華ちゃんのこ
  とか?」

なんでわかるんだ…。
この人…。

 「いや、ただ蓮と笹嶋さんのことでケ
  ンカしただけですから!
  それじゃっ!!」

オレは一ノ瀬さんに背を向けて走り出そ
うとした。

 「はい、ストップー。
  やっぱ、笹嶋関係してんじゃねぇか!
  オレの部屋来い!1人部屋だから誰も
  来ねぇし!!」

 「いや、あの!!ちょっとー!?」

オレは一ノ瀬さんの部屋まで引きずられる
ようにして歩かされた。

 「ほら!オレの城へ入れ!」
< 219 / 267 >

この作品をシェア

pagetop