enjoy!
…結局、部屋を飛び出してきてしまった。
先輩達の部屋にでも行こうかな…。
「あっれ~?城田じゃね?」
「げ。一ノ瀬さん。」
げって言っちゃったよ、オレ。
まぁ、確かに会いたくない相手ではあっ
たんだけど。
「何がげ。だよ!
どうしたんだ?こんなところで!」
「…別に。
いいじゃないですか、オレが何して
ても。」
スウェット姿の一ノ瀬さんが困ったよう
な表情を見せた。
「もしかして…笹嶋と愛華ちゃんのこ
とか?」
なんでわかるんだ…。
この人…。
「いや、ただ蓮と笹嶋さんのことでケ
ンカしただけですから!
それじゃっ!!」
オレは一ノ瀬さんに背を向けて走り出そ
うとした。
「はい、ストップー。
やっぱ、笹嶋関係してんじゃねぇか!
オレの部屋来い!1人部屋だから誰も
来ねぇし!!」
「いや、あの!!ちょっとー!?」
オレは一ノ瀬さんの部屋まで引きずられる
ようにして歩かされた。
「ほら!オレの城へ入れ!」