enjoy!

明日は合宿最終日だ。
明日、言わなきゃ…。
なんか…今からドキドキしてきた。

 「あ、あの!!
  なんで、先輩は和田先輩と付き合わ
  なかったんですか?」

あたしはなんだかパニくって地味に話題
を変えた。

 「なんでって…。
  説明したじゃん。今は両想いでいい
  って。」

 「いや、その…。
  なんで両想いでいいのかなって。」

何で付き合わないのかは、あたしの頭じゃ
考え切れなかった。
やっぱ、日花梨先輩とあたしだったら考え
方とかも全然違うから。

 「今は目の前のことに集中したくて…。
  今、一番大事なのは海斗じゃないよな
  って思った。」

 「じゃあ、先輩の一番大事なのってなん
  ですか?」

日花梨先輩があたしの顔を見る。
 
 「愛華。」

 「えっ!?」

堂々とそんなことを言われると照れる…。
先輩がそんなことを思っていたなんて…。

 「ま、正確に言うと愛華と全国行くこと
  なんだけどね。」

日花梨先輩はイタズラをした子供みたいに
笑った。
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