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 「オーダーはどうしますか?」

 「そうだな…。この試合は…。」

男子がオーダーを組み始めた。

オーダーというのは、団体戦での出場するペアの順番を決めることだ。
団体戦ではこのオーダーで勝ち負けで決まるといってもいいくらい、重要なことだ。

 「愛華、日梨中見にいかない?」

 「1回戦目で当たるんですよね。」

 「そうそう。」

日梨(ひなし)は、都でも屈指の強豪で個人のレベルが高い学校だ。
ただ、前衛の決定力が弱点だともいえる。

 「浜野・福田…。
  去年の新人戦には出てないみたいです
  ね。」

 「そうだね…。
  北の6位か…。微妙だな。」

そもそも、北地区の実力は普通というか…。
微妙で、よくわからない。

 「まず、団体メンバーかどうかですよね
  。」

 「そうだね…。」

梨々香ちゃんとは勝ち進めばベスト8で、大庭さん達とはベスト4で当たりそうだ。

 「あ、先輩。
  あの人ですよね?」

ゼッケンに浜野と書いてある人を発見した。

 「あ、そうだと思うよ?
  左利きか…。カットに注意だね。」

そんなことを言った矢先、浜野さんがカットサーブを打った。

 「…あたし達いるの知ってて打ってるん
  なら、まだわかんないですね。」
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