enjoy!

 「さあね。
  前衛は…。あれかな?」

先輩が首をかしげながら指差す。
1人だけジャージを着ていてゼッケンが見えない。

 「…あれは…。
  多分、チキンですね。」

シュートボールをおどおどしながらよけているのが目に入った。

 「やっぱり?
  アタックやってみようかな?」

 「いいと思いますよ!」

日梨の公開練習を見て、次は2回戦で当たるかもしれない2校を見た。
西地区10位の佐倉と、東地区12位の実菜戸中(みなとちゅう)を見た。

 「ん、あとはー…。」

 「愛華~!!!」

すごく聞き覚えのある声…。
あれ?もしかして…。この声…!!

 「優奈!!!」

 「応援に来たよ!」

でも、今日は学校があるはずじゃ…。
もしかして…。

 「学校は?」

 「休みました!
  校長先生からもok出ましたし。」

優奈はあたしと蓮…どっちの応援に来たのかな?

 「…ありがと、優奈!」

休んでまで応援に来てくれた優奈のためにも…ベスト8に入らなきゃ…。
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