enjoy!
 「あいよー。」

あたしと優奈にひらひらと手を振って、日花梨先輩は体育館へと入っていった。

 「日花梨先輩って、美人だよね。」

 「ね?でも結構可愛いところもあるよ?あの人。」

 「そうなんだ。」

長い付き合いのあたしだからわかる。

実は、日花梨先輩…ピーマンが食べられないんだって。

なんかよくわかんないけど、すごい可愛い!

 「あ!基山君!」

優奈はあたしのことをまた引っ張って、柱の陰に隠れた。

蓮の名前を聞くのは正直ツラかったりする。

蓮と一瞬だけ…目が合ってしまったような気がする。

下を向きつつ、あたしはしっかりと蓮を目で追っていた。

 「優奈、いちいち隠れなくても…。」

 「隠れたくもなるよ!あんなにカッコいいんだもん!」

 「はいはい!」

 「え~?なにそれ~!!!」

優奈はなんだか面白い。

表情が豊かなところとか、よく笑うところとか…見ていて楽しい。
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