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 「おお!愛華!」

 「あ、こんにちは!」

 「こんにちは。」

顧問の藤本先生が3年生の教室から出てきた。

 「放課後、ちょっと時間あるか?広報の記者さんが来るんだ。」

 「わかりました。」

 「あ、蓮と歩斗にも伝えておいてな!」

 「…はい!」

広報の取材というのは、多分地区大会で優勝したからなんだと思う。

でも、なぜ蓮と歩斗まで呼ぶんだろうか?

 「すごいじゃん!!愛華、有名人だね!」

 「市の広報じゃん!まだそんなんじゃないよ!」

また蓮の名前を聞いて、胸が締め付けられるような感じがした。

まともに一日を過ごしていける気がしない。

 「都大会でも優勝するんでしょ?」

 「え?どうかな…。優勝したいけど…。」

秋の新人戦では、都大会でベスト16には入れたけれど関東大会には進めていない。

 「愛華なら大丈夫だよ!」

 「まぁ、頑張るかな。」
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