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そういえば…2人に伝えることがあったような…なかったような。

 「あっ!?」

 「今度はなんだよ!」

そろそろ2人があたしにあきれてきているみたいだ。

 「なんかね、藤本先生が放課後に広報の取材があるから残ってほしいって言ってた!」

 「なんでオレ達?都大会に出ないじゃん!」

 「そんなこと、あたしだって知らないよ!服装はちゃんとしてよね!」

歩斗にそう言うと、歩斗はポケットからネクタイを出した。

 「マジ!?オレ…ネクタイ、結べないんだけど!」

 「ええー!!??」

あたしと蓮は声を揃えて仰天した。

確かに、歩斗はたまにしかネクタイをつけてこない。

その理由が結べなかったからなんて…。

 「いや、マジだから!ちょ、蓮!ネクタイ頼むわ!」

 「…ゴメン!オレ、自分のしかできない!」

 「なんで!?」

しかも、歩斗のネクタイはシワシワだし…。

 「愛華!お前出来るんだろ?」

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