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藤本先生がけげんな顔をして歩斗を見る。

歩斗は大きく頷いた。

 「なんか、順位決定戦で戦った本田
  ・伊藤が出場辞退してさ…。
  お前ら出れることになったんだよ!」

 「そうなんですか!?
  知らなかった!」

蓮が興奮のあまり立ち上がってそう言った。

歩斗の表情もパァッと明るくなる。

 「マジで!?絶対に都でベスト8入り
  ます!」

 「あ、歩斗と2人で1本を大切にして頑張り
  ます!」

歩斗と蓮は急ぐようにして柳さんにそう
言った。

 「ありがとうございます。
  じゃあ、最後に西田さんと遠田さん
  お願いします。」

日花梨先輩があたしのことを肘でつつく。

 「え?あたしからですか?」
 
 「うん。」

 「…はい。」

あたしは大きく息を吸い込んだ。
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