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あたしはカバンからクッキーの入った
袋を取り出した。

 「なに?くれんの?」

 「うん。」

なんか、少し照れくさかった。
歩斗のくしゃっとした笑顔がまぶしい。

 「サンキュ!」

 「あ…。」

…やっぱり他の子からも貰ってたんだ。
歩斗のカバンの中にクッキーの袋が3つ
くらい入ってた。

 「なに?」

 「あたしの…無理して食べなくてい
  いから。」

 「何言ってんだよ?」

歩斗が他の子からクッキーを貰っていた。
なぜかそれだけなのに胸が苦しくなった。

 「別に?
  早く部活行こうよ!」

 「あ?うん?」





…部活をやれば、こんな気持ちなんてすぐ
に吹っ飛んでくはず。

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