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 「愛華、カゴ持ってきて!」

 「はい!!」

あたしは急いで部室にむかった。

早く行かないと練習時間が出来なくな
っちゃうからだ。

 「あ…。」

部室には野中先輩がイスに座って足を組
んでいた。

…正直言うと苦手な先輩だ。

野中先輩は地区予選でベスト8に入れず
実質は引退している。

本人は日花梨先輩が引退するまで引退し
ないみたいだけど…。

 「今、なんでいるんだよって顔したよ
  ね?」

 「まさか。してないですよ。」

あたしは笑顔で答えたつもり。

先輩は眉間にシワを寄せてこちらを見つめ
てる。

 「そーゆーところがムカつくんだよ!」

あたしは先輩に突き飛ばされて、肘を床に
こすらせてしまった。

 
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