enjoy!
 「いくら一緒に部活やってきたからって、 
  ペアになんかされたら黙ってらんないよ
  !」

…日花梨先輩がこんなにもあたしを思ってく
れているなんて…。

 「ありがとうございます。
  先輩、大好きですよ!」
 
 「何泣いてるの?
  あたしだって愛華のこと大好きなんだか
  らね!」

涙が出るほど嬉しかった。

大好きなんていってくれるのは優奈しかいな
いと思ってたからかな?

 「愛華のバカ!
  泣くのは全国いってからでしょ??」

 「でも…。先輩が引退なんて嫌です。」

先輩と一緒にいれるのもあと少しだと思った
ら涙が止まらなくなった。

 「あたしだって引退したくない!
  だからこそ全国!ゆびきりげんまんだよ
  ?」

先輩が小指を出してそう言った。
 
 「ゆびきりげんまん 嘘ついたら
  針千本 のーます♪ ゆびきった!」

あたしはゆびきりげんまんをして自然と笑顔
になれた。

 「まずは都でベスト8!!
  頑張ろう?」

 「もちろんです!
  じゃあ、また明日!」

別れ際に先輩はそう言った。
あたしの言葉には片手をひょいと挙げてこた
えてくれた。


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