enjoy!

　「でも、もしフラれたらどうする？
　　オレら、幼なじみだし毎日のように
　　顔あわせるよな？」

気まずいな、絶対に。
自信なんてないし、成功する確率は低い
と思う。

　「まだ告ってもないのにかよ！
　　大丈夫だって！
　　なんとかなるだろ？多分。」

自信持てよ。という風に蓮はオレの背中
を軽く叩いた。

　「サンキュ。蓮。」

　「どーいたしまして。
　　そーいえば、お前…。」

　「え？何？」

　「今日の帰り誘わなかったこと、絶対
　　不満に思ってるぞ、愛華。
　　ちゃんと説明しとけよ！」

ああ…そういえばそうだった。
オレ、愛華に嫌な思いさせちゃったかな
…。

　「…わかってる。」

　「じゃあ、また明日な！」

蓮は笑顔でそう言って、家に入っていっ
た。
オレは愛華のことをマンションの前で待
つことにした。
…ヤバイ。超緊張する。

遠くから人影が見えてきた。
あれは絶対に愛華だ。
歩き方や背丈…何年も一緒にいるからわ
かる。
…わかってしまうんだ。

愛華はオレを見つけると、気まずそうに
下を向いていた。