I can say love!【短編】
普通教室が並ぶA棟を抜け、特別教室が集まるコの字型のB棟の横に、それはある。
「サークっ!」
いた!
・・・って寝てるし!
「ねぇサク起きてよっ!一緒にお弁当食べよっ!?」
「あ~もううるせぇな・・・」
顔の上にかぶせていた腕をどかし、面倒くさそうに起き上がる。
「まったく川端は・・・」
くしゃくしゃっと頭をかいたこの人こそ、私の彼氏のサク!!
「・・・って、こんな寒いのに上着持ってないの!?私の上着貸して・・・」
「いいから」
脱ぎかけた私の制服のブレザーを、またかけなおす。
「それで川端が風邪ひいたらいけない」