Love.Love.Loving!
――〝ずっと〟って、いつから?
希唯君が入学してから今まで、あたしは遠目からたまに見てたけど、希唯君は見てるとき一度だってあたしの方に向かなかった。目なんか、合わなかった。
ずっとだなんてありえないよ…。
「香彩また嘘だとか思ってんだろ」
ぎくり。心の中を読まれたあたしは反応してしまう。
そんなあたしに「やっぱり」はぁーっと盛大なタメ息を吐いてくれちゃう希唯君。
『だって…っ』
「嘘じゃないってちゃんと証拠あんだろ?」
『…なに、それ〜…』
「なんで俺が香彩のこと抱きしめてんの?」
『…そ、れは…、』
「野郎の告白邪魔した意味は?」
『…、』
「な?嘘じゃねぇ。俺は香彩が好きなの」
にかっと落ちてくる笑顔。
見える白い八重歯が幼い印象を与えるけど、腰を抱く腕は歴とした男の子のもの。
去った男の子に言われた〝好き〟は胸に響かなかったのに、希唯君に言われた〝好き〟は響いた。
なんで、なんて理由はわからないけど、希唯君も告白してきてくれた今までの男の子たちと同じ。気持ちには、応えられない。