Love.Love.Loving!

人のテストの点数を当てておいて(まぐれ…だと信じたい)ケラケラ笑う奏君をムーッと半泣きで睨むあたし。

サボり魔の奏君がなんでテストで一番取れるのかわからない。神様は不公平だ。


『遅刻したからその罰で貰っただけだもんっ』


笑っている無防備な奏君からバッとプリントを奪い取る。

プリントを貰った理由を言ったらさらに笑われてバカって言われた。もう泣きたい。


笑い続ける奏君に拗ねたあたし。ぷいっとそっぽを向いてフォークに突き刺したままだった卵焼きを頬張る。

ん〜。やっぱママの卵焼き美味し〜。


「あ!俺にもちょーだい」

『(…無視無視)』

「かーあーやー」

『(無視無視無視)』

「ミルクティーと交換」

『…っほんと!?』

「うん。だからちょーだい」


無視するって決めてたのに。大好きなミルクティーが貰えるとならば無視なんかしてられない!


あーんと開ける奏君の口の中に最後の一個の卵焼きを入れてあげた。「うまっ」と頬っぺたを綻ばせる奏君は小さい子供みたい。

約束通り、奏君が飲むために買ったミルクティーを貰った。へへ、やったねっ。
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