Love.Love.Loving!

不思議そうにさりげなく上目遣いで聞かれて、当たり前でしょ!と叫んでやりたい。ううん。もう叫ぶ。言う。

希唯君と付き合ってるわけじゃないのに、いや、彼女には勝手にされたけど。

第一、貰ったものといえば、「俺の彼女」と「希唯って言って」と「チュウして?」ろくでもないセリフばっかり。これだけだ。


上目遣いの奏君をうわ、やっぱかっこいいなぁ…とか思いながら口を開いたら、かっこいい奏君の方が先に口を開いて言葉を発した。


「あ、そっか。あのガキまだ1年だもんな」

『…え?』

「香彩が買ってやったんだろ?」

『え!?』

「でも自分のは金がなくて買えなかったーってパターンだ」

『ちょ、奏く、』

「でも香彩って意外と束縛激しいのな」


なぜかにっこりと完璧な笑顔を受けるあたし。「ま、香彩の束縛なら耐えられますよ。たぶん」って、なんでそうなるの!?

奏君の頭の中はいったいどうなっているのやら。しかもたぶんなのか。

ド勘違いな発言にヒクヒクと口元を引きつらせ、うん。どう返していいのか言葉が見つからない。
< 39 / 149 >

この作品をシェア

pagetop