Love.Love.Loving!

「おーい。もう朝ですけどー。何時間引きこもるんだよ」


俺、姉ちゃんが引きこもりとか嫌なんですけど。

はぁ、と盛大に吐かれたタメ息。

心底呆れたその声色に『…外出たくない』そう返せば、中3の弟は「やべぇだろ」絶対やべぇって思ってないだろと思う口調で続ける。


「そんなこと言ってっと、背ぇでかくなんねぇぞ」

『(そこ…?)』

「まず布団から出れば?」

『…やだ』

「…なんかお前イラッとする」


…酷い。イラッとしても言わなくていいじゃんかぁ…。


今のあたし、ゲームで言うならば瀕死状態寸前。それほどにまで弱っている。すーんごく繊細で傷つきやすくなっているのだ。

その原因は、昨日の希唯君の所為。希唯君が、あたしのファーストキスを奪った所為である。


キスされたあのあと。また、希唯君は顔を近づけもう一度同じことをしようとしてきた。

言った通り、希唯君はあたしがやだと嫌がっていても、泣いていても。そんなことはてんで無視。自分の欲求を貫こうとした。

した、けど。

あたしだって、やるときはやる。やだと言ってただ泣いてるだけじゃない。
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