Love.Love.Loving!
ぽろぽろと涙を零してまた、昴の肩に顔を埋めたあたしに昴は「好きなんだな」突然、確信めいたみたいに意味のわからないことを言う。
『な、に…が、』
「その付き合ってない男のこと」
希唯君の、こと…?好き?飛び交う疑問符。これこそありえないって言葉がぴったりだ。
好きなんだな、なんてことを言われても。小さな気持ちの流れに気づいても。
もうこれ以上、あたしの気持ちは流れないし変わってしまうこともない。あたしが本当に好きなのは〝あの人〟だけ。
違うよって小さな声で否定すれば、「ふーん」納得したのかしてないのか。なんとも曖昧な返事。
「でもたぶん、その男は香彩のこと好きだと思うけどな」
なんかそんな気がする。
顔を埋めたままのあたしの頭をぽんぽん柔らかく叩きながら、優しい音がまた確信めいて言う。
嘘じゃない。香彩が好きだと、信じられないけど希唯君は言った。
昴の確信はある意味当たっている。でも、彼女がいるからやっぱりハズレ。嘘じゃないと言った希唯君はあたしを好きじゃない。
ありえないよ、とあたしは小さく返した。