Love.Love.Loving!

優しすぎるぐらい優しい響の気持ち。あたしってば、すっごくいい最高の幼なじみに出会ったんだね。


泣きたい、けど泣いたらまた響にバカって言われる。から、泣くのを我慢して。


「お前、2日連チャンで拒否ってんだぞ。今日は昼一緒に食うぞ」

『っ食べる〜…』


でもやっぱり我慢できないのがあたし。あたしの涙腺はゆるゆる緩みすぎだ。

ぐすっと鼻を啜って涙声で返事をしたあたしに「迎え行くから」グイッと袖で涙を拭ってくれながら言えば、響は笑う。


「泣きながら行くなよ」

『っ行か、ないよー…』

「そ?んじゃ、もう行け」

『うん…っ。響だいすきっ』


にかっと涙を飛ばして言った言葉は本心。恋の好きではないけれど、幼なじみとして。大事な人としてだいすき。


行ってくるねっ!と、キャラメルブラウンの髪を靡かせて駆け出したあたしは知らなかった。


「…言ってんじゃねぇよ」


赤く染まった顔とは裏腹な響の心の中。

顔を歪め、くしゃりとナチュラルアッシュの前髪を握った響の気持ちを知るのは、もう少し先。未来でのお話。
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