Love.Love.Loving!
「無防備すぎんだろ」
それから響と別れていつも通り一人で登校したあたし。
一人だったけど、寂しいなんて気持ちはわかなくて。響の優しさ。それと昴とリン兄の優しさに胸は満たされていた。
いつもと違うところはそこ。
あとはなんの代わり映えもせず、楽しいとも思えない学校生活がいつものように始まって、いつものように終わるんだと思っていた――…のに。
「須王さん。ちょっといいかな」
教室に入ってすぐ。廊下側の列の一番後ろにある自分の机に鞄を置いた直後。
もうすでに感情を露わにしてしまっているキツめのソプラノが後ろからあたしを呼び、振り向けばクラスの中心的存在となる立花(たちばな)さん。
立花さんはいわゆる派手なグループに属する人で、外見から見てもそれは一目瞭然。
ロングの金髪をくるくるとランダムに巻いてある巻き髪。
バサバサ睫毛にグロスが塗られた妖艶な唇。毎日ばっちり化粧。耳や首、手首を飾るアクセたち。
着崩された制服は、あたしもあまり人のことを言えないが指定のものじゃない。
ギリギリまで詰められたスカートからパンツが見えそう。