Love.Love.Loving!
待つ、けど。僅か数秒。その願いは虚しく、虚しすぎるぐらい希唯君のセリフで叶うことはなく願い止まりになった。
「どんぐらい恥ずかしい?」
『…っ、いっぱいだよぉ!』
「ふんふん。うんじゃあ、」
『(…え?じゃあ、って、)』
「もっとしなきゃだねっ」
『っふ、え!?』
「仕返しさせていただきまぁす」
『(し、仕返し!?)』
語尾にハートマークが付きそうなそれにハテナマークが浮かんだ。意味がわからない。理解不能。
希唯君に仕返しされることした覚えなんてないし。むしろあたしが希唯君に仕返ししたいぐらいだし。
今すぐこの場で、が本音だが、とてもできる現状ではないのでまたの機会に。残念。
そろーっと方目だけを開けて理解不能な希唯君の様子を窺う。と。「バーカ」って、なんでぇ!?それは希唯君の方!
『っバカじゃな、』
「…、」
『…っ、んぅ…!』
元から回っていた腕に腰を前に寄せられ、バーカに思わず向けた顔。視界いっぱいに美顔が広がって。
瞬間、開いた唇を柔らかいもの――…希唯君の唇が包み込む。
見えた表情はまだ見たことがない不敵な笑みが乗った妖艶な表情で、ドキンッ、と胸が高鳴った。