四葉のクローバー
「サエでいいんだよ!
 みんなから
 祝福されないかもしれない
 二人には恨まれるかもしれない
 その代わり
 俺がサエとお腹の子を
 幸せにするから。」

サエは慎の胸の中で
うなずきながら、泣いていた。

「今日、夢たちが帰ってきたら
 このこと話さなきゃな・・
 大丈夫か?」

「うん。平気だよ。
 きちんと話さなきゃ。
 早い方がいいし。
 私はもう大丈夫だから。」

二人は話す決意をしたのだった。

一方、夢は仕事を終えた後
佐伯に付き合わされ
愚痴を聞かされていた。
酔っていた佐伯を家まで送っていき
帰宅したときには深夜になっていた。

家に着くと
慎とサエが並んで座っていた。
希も夢より少し前に
帰ってきたばかりで
分けも分からず座らせられていた。

「やだ、何こんな遅くに
 みんなで座ってるの?
 どうしたの?」

夢が不思議そうにしていると
慎が話し始めた。






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