四葉のクローバー
通夜の日
そこには気丈に振舞う夢がいた。

希もサエから連絡を受けて来ていた。

夢の姿は一見
しっかりしてそうに見えたが
希にはそうは見えなかった。

途中、来客を見送っていた夢。
その時、希を見つけ
驚きを隠せなかった。

「あ、ゴメン。
 連絡できなくて。
 バタバタしててさ。
 こんな遠くまで来てくれて
 ありがとうね。
 チョッとまだ帰れそうもないから
 もう少しこっちにいるから
 そしたら帰るね。」

希に心配させまいとして
元気な振りをしていた。

「みんな帰った後
 少しでいいから、話があるんだ。
 待ってるから。」

希は夢にそう言って
終わるのを待っていた。




 

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