四葉のクローバー
通夜が終わり
即座に出てきた夢は
希の元へ駆け寄った。

「ゴメン、待ったでしょう!」

「いや、俺のことより
 夢ちゃんが心配だったから。」

「ありがとう。
 でも私は平気だよ!
 お母さん
 かなりショックだったみたいで
 抜け殻状態。
 子供、私一人だから
 私までそういうわけには
 いかないでしょ?
 心配しないで、ホント!」

希は少し黙って

「・・お父さん。
 どんな人だったの?」

そう言うと、夢はお父さんのことを
話し始めた。

強く、優しく
そしていつも夢を信じて
いてくれたこと。
口癖は

“一度きりの自分の人生!
 後悔したっていい!
 好きなように生きれ!”

その言葉は
今になって少しずつ
分かってきたこと。

そして慎とサエの結婚式でのことを
笑いながら希に話していた。


 
 
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