四葉のクローバー
「ゴメンね。
 ずっと気にしてたんだよね。
 本当だったら
 結婚して子供産まれて~なんて
 何も考えず幸せいっぱいの
 はずだったのにね。
 早く伝えてあげればよかったのにね
 ゴメンね。」

夢が謝ると

「謝るのはサエだから!
 ホントごめんなさい!」

サエは頭を下げた。

夢は笑いながら

「二人で謝ってばかりだね。
 もう、おしまい!」

「いいの?」

「うん。
 あの時はホント参ってたよ。
 でもね、ホントはずっとどこかで
 慎とはもうダメかなって思ってた。
 長かったせいか、別れるなんて
 考えたくなかったの。
 だから、逆にあの時別れて
 良かったって、今は思えるの。
 前向きに今までやってこれたし。
 あの時の私はホントダメだった。
 だから、逆に感謝してる。
 あのまま慎といても
 結局別れてたと思うし。
 お互い、必要として
 なかったんだよね。」

サエは夢の言葉を聞きながら
泣いていた。

「大人だな、夢は。
 サエなんかよりずっと。
 慎と二人で暗黙の了解みたいに
 夢のことは一切口にしなかったの。
 やっぱり気になってて・・
 また、友達でいてくれる?」

「もちろん!
 友達じゃなかったら
 そんなことは気にせず
 暮らしてるでしょ!
 気にしてたってことは
 私のこと、友達だって
 思ってる証拠でしょ?」

「うん。
 やっぱり親友だよ、夢は。
 これからも、そうありたい。」

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