愛のカタチ


無駄に大声になってしまった私を気にも止めず、隣りに座る。

って、ベットの上だし…。

「酔っちゃったみたいだから、送ろうと思ってタクシー乗せたけど金沢さん寝ちゃって。」

あ、それでここに!

…って、何で?

おでこに手を当てて考えても、答えは解らない。

「金沢さん。下の名前なんていうの?」

は?

今、その話題ですか?

「…美波です。」

「ふうん。可愛い。」

その言葉と同時に伸びてきた手が、私の髪を撫でた。

「!!」

思わず身体をすくめ、瀬戸支店長から離れた。

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