愛のカタチ


連日の誘いに少し驚いた。

週末ならともかく、平日に3日も続けて。

「冷蔵庫何にもないからさ。メニューは任せるよ。
今日も残業だから、ゆっくりでいいよ。」

「はい、解りました。」

じゃあ、と電話は切れた。

バスの席に座り、バックの中から鍵を探す。

「あった。」

私は渡していないけど、瀬戸さんからは渡された部屋の合鍵。

食事も何度も作った事もある。

あんなに大人でいい男なのに、好きな食べ物はカレーライスやハンバーグ、パスタ。

子供みたいな人。

一人で笑いを堪えながら、帰りに買い物して…ハンバーグにでもしようかな、と考えていた。

もちろん、一緒にいても毎回セックスする訳じゃない。

昨日もただ抱き合って、一緒に眠っただけ。

瀬戸さん、寂しいのかな?

< 25 / 96 >

この作品をシェア

pagetop