愛のカタチ
連日の誘いに少し驚いた。
週末ならともかく、平日に3日も続けて。
「冷蔵庫何にもないからさ。メニューは任せるよ。
今日も残業だから、ゆっくりでいいよ。」
「はい、解りました。」
じゃあ、と電話は切れた。
バスの席に座り、バックの中から鍵を探す。
「あった。」
私は渡していないけど、瀬戸さんからは渡された部屋の合鍵。
食事も何度も作った事もある。
あんなに大人でいい男なのに、好きな食べ物はカレーライスやハンバーグ、パスタ。
子供みたいな人。
一人で笑いを堪えながら、帰りに買い物して…ハンバーグにでもしようかな、と考えていた。
もちろん、一緒にいても毎回セックスする訳じゃない。
昨日もただ抱き合って、一緒に眠っただけ。
瀬戸さん、寂しいのかな?