愛のカタチ
過去と現実と
「ただいま。」
少し疲れた顔で瀬戸さんが帰って来たのは、9時をまわっていた。
「まだ食べてなかったの?」
テーブルに並べられた2人分のお皿を見て困ったように笑った。
向いあってイスに座り、食べ始めた。
「明日、何時に出るんですか?」
「朝イチの飛行機だから、3時位かな。」
早っ…!
「早く寝た方がいいですよ。
瀬戸さん、疲れた顔してますよ。」
「そうか?」
「片付け終わったら、私帰りますから。
明日の準備終わったら早く寝て下さいね。」
二ケ月に一度ある『支店長会議』は本社で行われ、準備だけでもかなり大変そうだった。
「いいよ。
明日もここから出社したら。」
……はっ?!