愛のカタチ
じゃあ何でここにいるの?
自分の部屋に帰ったらいいのに。
「デート、してたんだ。」
見た事もない顔。
「ちっ、違います。
帰りに電話がきて、一緒にご飯食べただけです。」
瀬戸さんの顔が見れない。
「ふうん。
それがデートって言うんじゃないの。」
チクリと痛む、胸。
私…悪い事した?
私達の関係は…違うよね。
自由に誰とでも会って良いはずだよね。
瀬戸さんは私の手から鍵を奪い、ドアを開けた。
「アイツと付き合うなら、言ってくれよ。
…そういう約束、だったよな。
それにしても、背が高いヤツだな。」
どんな顔でそう言ったのか、背中からは想像ができなかった。