シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
―――ベッドに座り、窓から空を見上げてたら、朝陽が昇り始めた。
掛け時計を見れば、6時半。
目覚まし時計もジリジリと鳴り始めた。
「はぁ…っ」
胸の痛みも取れないまま、身支度をしてリビングに行くと、キッチンでは早苗さんが、いつもは讃美歌を唄ってるシスター高部と料理していた。
父親は新聞を玄関ポストから持って来た。
「お父さん、お母さんは?」
「そういや今日はゆっくりだな。
琉架、起こして来てくれるか?」
「うん」
最近、母親は「本を出したいの」と、小説を書く為に、父親とは別の部屋で寝て居た。
夜中しか時間がないから、父親の睡眠の邪魔が出来ないからと。