シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】



―――ベッドに座り、窓から空を見上げてたら、朝陽が昇り始めた。

掛け時計を見れば、6時半。

目覚まし時計もジリジリと鳴り始めた。



「はぁ…っ」



胸の痛みも取れないまま、身支度をしてリビングに行くと、キッチンでは早苗さんが、いつもは讃美歌を唄ってるシスター高部と料理していた。

父親は新聞を玄関ポストから持って来た。



「お父さん、お母さんは?」



「そういや今日はゆっくりだな。
琉架、起こして来てくれるか?」



「うん」



最近、母親は「本を出したいの」と、小説を書く為に、父親とは別の部屋で寝て居た。

夜中しか時間がないから、父親の睡眠の邪魔が出来ないからと。
< 114 / 193 >

この作品をシェア

pagetop