シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
駅に着き、父親から渡されたお金でおばあちゃんたちにお土産を買って環架に託した。

デパ地下からホームへと向かえば、電車はもう来てて、私は「また夏休みにね」と声を掛けた。



「お姉ちゃんごめん」



でも、環架の口から出たのは謝罪だった。



「お父さんの事、よろしくね?」



「うん…」



「私…高校はこっちに帰って来るから!だから、後1年だけ、お父さんをよろしくお願いします」



「うん…っ…」



私はお姉ちゃんなのに、泣きたい筈の環架よりも先に泣いてしまった。

泣き顔を見せたくないと、私は下を向いた。
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