シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】



私は涙を拭き、トイレへと走った。

崩れたメイクを直して深呼吸。

これは永遠の別れじゃないんだから、泣いちゃダメ。

私は鏡の中の自分に笑い、ファミレスへと足を向けた。

携帯を鞄から取り出して、前に撮った髪の毛をセットする颯太の写真の待受画面に浮かぶ時計で時間を確認すれば、11時40分。

…後、20分位かな?

私はドリンクバーだけを注文し、烏龍茶を飲みながら待つ。

遅れても、連絡は入る筈。

だから食事も颯太が来てからにしようと決めた。

メニューを見ながら、来店して来る人たちをちら見。

まだ来る気配はなさそう。
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