シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
きっと颯太は気付かない。

―――前回もそうだった。

ゆっこと居て、修太君からのメールを見なかった。

おじさんと修太君が助けに来てくれたけど…。



「こちらでよろしいですか?」



運転手が車を停めて、尊は黙って頷いた。

古い、錆びた工場のような建物。

入り口には、“宮崎組倉庫”の文字。

私はここに監禁されるのか…と、冷静になってしまった。



「あんたには神様の天罰が下る」



私は尊に担がれながら言う。

尊は「や、褒美を貰った」なんて、意味不明な発言をしてる。



「…“汝、人を嫌わず”は、“誰人”とも書かれてない」



…私は、宮崎尊が嫌い!

だーーーい嫌いだっ!!
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