シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
痛みや苦しみは、何度も経験したくない。

二つの痣は、私からは消え去ったんだから。



「神様……どうか助けを呼んで下さい……」



私はかじかむ手で十字架を握り、祈った。



「颯太……おじさん……」



好きだから、一緒に居たい。

なのに、私はすぐ拐われる。

強くなりたい―…
強くなるから―…
私を颯太から離さないで下さい。

他の苦しみだったら、何でも受けます。

…だから、助けて…。



「「琉架――ッ!!!!」」



…颯太…修太君…。



「行くなッ!!」



私は2人に駆け寄ろうとした。

でも、宮崎尊に、また捕まった。
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