シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
「ありがとうございます!」



私の体は……どこまで汚されるのだろう。

私の心は……どこへと辿り着くのだろう。



「好き…だったよ…っ……」



「俺にも触らせろって!」



「ちょっ、狭い!」



「……颯太……」



私の小さな声は、群がる男たちにかき消される。



「颯太…逃げようよ…。
ねぇ、颯太ぁ゛――っ!!」



ゆっこの泣き叫ぶ声。

…大丈夫だよ、ゆっこ。

ゆっこに被害はないよ。

颯太が守ってくれるから。

でも……逃げるに越した事はないよね。

修太君もおじさんも来ないんだから。
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