シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
「……悪い。無理だ」



「…そ…うた…っ…?」



「俺は……雪子を選べない。
かといって、こいつらに殺られるわけにもいかない」



ーーバキィーッ

倉庫内に響いた鳥肌の立つような、生々しい音。



「貴様…組長にッ!!」



2人の男が立ち上がり、床にあった木刀を持って駆け出す。

男たちの隙間から見えたのは、倒れた宮崎組長。

ーードカッ

ーーダンッ

相変わらず、清ました顔で、木刀を持ってる相手にも関わらず、殴り倒す颯太。



「お前、ここ頼んだ!」



「任せて下さいよ(笑)」



私に跨がる男以外は、颯太に殴り掛かる。
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