シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
颯太は学校に行っただろうか…。

お昼ご飯は、どうするのかな…。

…私、颯太の事ばかりだ…。



「琉架ちゃん。嫌な事があって恋を諦めたら、シスターになれば良いと教えたのは…間違いだったわ」



シスター高部は、マリア像の台を拭きながら、喋り始めた。

私は祭壇の十字架から、シスター高部へと、視線を向けた。



「貴方はちゃんと恋を全うしなさい。傷付いても立ち上がるのよ。
まだ若いもの。まだまだよ」



シスター高部は、バケツと雑巾を持ってチャペルを出る。



「“立ち上がる”…」



私……どうすれば良いの。




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