シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
「お邪魔しまーす…」
私はお昼を回ってから、お向かいさん家と上がり込んだ。
無人のリビング…
誰も居ないんだと思い、颯太の部屋へ勝手に入った。
「あ……」
「………おっす…」
だが、学校に行ったと思ってた颯太が居た。
私は気まずさを感じ、ドアを締めようとした。
「ここに来たくて来たんだろ?
入れよ」
でも、颯太に止められた。
…私、“来たくて”来たよ。
「お邪魔します…」と言いながら、私は颯太の部屋に入った。
黒で統一された、殺風景な颯太らしい部屋。
私は四つ足の、木製の椅子に座った。