シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
「……いい加減にしてよ」



浮かない私の耳に届くゆっこの怒り声。

私と颯太やみんなは、揃って顔を上げた。



「琉架はズルいよッ!!
美人で頭も良くて、挙げ句、颯太が守ってくれて不自由ないでしょ!
自覚ないとか計算?颯太を私から奪って何様なの?
最低だよ――っ!!」



無い物ねだり…
私へのヤキモチと八つ当たり。

気持ちは痛いほどわかった。

でも、私はゆっこの本音に涙を溢すしかない。

颯太が私の頭を撫でる。



「みんな、わかったでしょ?
琉架は、“泥棒猫”なんだよ」



ーーガン…ッ

けど、机を蹴飛ばした。
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