シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
颯太は「5分前?」と言う。
…一人言、聞かれてたんだ…。
「琉架に会いたくて、初めて仕事サボった」
“会いたくて”なんて、ハッキリ言われたら照れ臭い――…。
でも、“サボった”と言われたら、おじさんに申し訳なく思う…。
でも、何だかんだ嬉しくて、私は颯太を見て微笑んだ。
颯太は「たまには俺も祈って誓おうかな…」と、わざとらしく笑い、祭壇の前へと行った。
私は立ち上がり、通路に出て見守る。
颯太は立ったまま、胸の前で指を組み、俯き加減になり、「神様……」と祈りを始める。
颯太が“神様”に祈りをしてるなんて、高校に入ってからないんじゃない?
…一人言、聞かれてたんだ…。
「琉架に会いたくて、初めて仕事サボった」
“会いたくて”なんて、ハッキリ言われたら照れ臭い――…。
でも、“サボった”と言われたら、おじさんに申し訳なく思う…。
でも、何だかんだ嬉しくて、私は颯太を見て微笑んだ。
颯太は「たまには俺も祈って誓おうかな…」と、わざとらしく笑い、祭壇の前へと行った。
私は立ち上がり、通路に出て見守る。
颯太は立ったまま、胸の前で指を組み、俯き加減になり、「神様……」と祈りを始める。
颯太が“神様”に祈りをしてるなんて、高校に入ってからないんじゃない?